センター概要

インフラマネジメント技術研究センターの概要

岐阜大学では、既存のインフラ施設に対して適切な診断と処置を行うことができる技術者であるメンテナンスエキスパート(MaintenanceExpert : ME)を育成するために、平成20年度より社会基盤の整備や管理に関係する社会人を対象として社会基盤メンテナンスエキスパート養成講座(以下、ME養成講座)を開講しています。

このME養成講座は、当初の5年間は文部科学省科学技術戦略推進費「地域再生人材創出拠点の形成プログラム」の支援を受け、また平成25年度からは岐阜大学大学院の履修証明プログラムとして進められています。また当初からME養成講座の運営等を担ってきた学内組織である社会資本アセットマネジメント技術研究センターは、平成26年4月に工学部附属インフラマネジメント技術研究センターとして新たに生まれ変わりました。
インフラマネジメント技術研究センターは、社会基盤ME養成講座の実施をはじめとしてさまざまな活動を行うために、「ひと」づくり実践領域、「しくみ」づくり開発領域、「こと」づくり展開領域の3つの領域から構成されています。

社会基盤MEが拓く新たな維持管理

「ひと」づくり実践領域は教育・人財育成を担当しています。「ひと」づくり実践領域は社会基盤ME養成講座実施部門と教育展開部門から構成され、それぞれME養成講座の運営と教育プログラムの質の改善を継続的に進めています。ME養成講座は現在、岐阜大学大学院工学研究科の履修証明プログラムとして開講されており、講義の実施には工学研究科社会基盤工学専攻の全面的な協力を得ています。なお、ME養成講座は大学院の講義であるため、原則としては受講には大卒資格が必要です。ただし、大卒資格を有していない技術者であっても、これまでの業務経験を通して大学卒業と同等の能力を身につけていることを面接により確認できれば受講を認めるようにしており、これにより多くの技術者に対して門戸を開いています。ME養成講座の実施に当たっては、社会基盤メンテナンスエキスパート養成ユニット運営協議会と連携することにより、講座の円滑な運営を図っています。社会基盤メンテナンスエキスパート養成ユニット運営協議会は岐阜大学の外部に設けられた組織であり、国土交通省中部地方整備局、岐阜県、岐阜県測量設計業協会、岐阜県建設業協会、岐阜県建設研究センターの参画により、産官学の協力体制を構築しています。また、平成25年度より文部科学省・成長分野等における中核的専門人材養成等の戦略的推進事業「地域ニーズに応えるインフラ再生技術者育成のためのカリキュラム設計」の採択を受け、長崎大学、長岡技術科学大学、愛媛大学、山口大学、舞鶴工業高等専門学校との協力関係も定着して、教育プログラムの質の改善を行うとともに、人財育成の他地域への展開を図っています。さらには、ME認定者の組織であるMEの会と連携を取りながら、ME認定者のスキルアップの一環として座学やフィールド実習を実施しています。

「しくみ」づくり開発領域は地域連携・制度設計を担当しています。ここでは、岐阜県内の地方自治体およびMEの会と連携を取りながら、民・産・官・学の連携・協働によるインフラ管理が実現するしくみの構築を進めるとともに、地域住民が参加しやすいインフラ管理を実現するための枠組み探索とMEの位置づけ整理を行っています。これらに関する具体的な活動として、地域協働型インフラ管理のモデル事業の構築、地域協働型インフラ管理実現のための制度の構築に取り組んでいます。

「こと」づくり展開領域は研究開発と技術普及を担当しています。研究開発については、東海圏減災研究コンソーシアム、岐阜社会基盤研究所、さらには工学部社会基盤工学科をはじめとする学内外の関連組織と連携を取りながら、進めています。最先端技術のハード開発では、地域協働を想定した住民も使えるハードウェア技術の研究・実装化およびハードウェア技術革新による維持管理・減災技術の高度化・実装化を目指した研究を行っています。またハード開発に加えて、地域協働型インフラ管理実現のための社会制度・人財育成方法、合意形成手法の研究を進めています。技術普及については、ここで開発された技術のみならず、最新技術に関する講習会を開催し、一般技術者への情報提供の場を設けることで、地方技術者の技術力の向上を進めています。